« ばけものクラブへようこそ | トップページ | LUK=??? »

2004.08.18

中日劇場公演の悪夢

日帰りで二公演の強行スケジュールで行って参りました、名古屋・中日劇場のエリザベート。
ダブルキャストがちょうど昼と夜とで別になっていて二通り楽しめたのですが、
これがなんとも「悪夢」の公演でございました。

「悪夢」…それは昼公演。
ダブルキャストが全体的にハズレ。
みんなそこそこ帝劇よりは進歩してはいましたが、どれもいま一歩。
必死に内野の真似してる山口氏でしたが、単純に真似してるだけで自分のものにはなっていない様子。 歌が更に良くなっているだけに余計悔しい。もっとやる気出してくれよぅ。
かっこいいポーズのつもりらしい立て膝も「トントン相撲の力士」にしか見えなかったよぅ。
こちらも必死に手足伸ばして踊ってるパク・トンハですが、手足が物理的に伸びるわけではないので、 体型的に恵まれている浦井に敵わず。
帝劇で「鈴木よりいいじゃん」と思った石川は、何故か全く進歩なし。 「強さ」を全面に出した新しいフランツ像を造りあげたのだから、 あとはフランツっぽさの方を練り上げて欲しいのだが…。
エリザベートの一路はさすがに疲れが出ているのか喉が厳しそうだった。

そうそう、昼公演で忘れちゃいけないのは、山口氏の振り間違い。
ルドルフを死に追いやる名場面でおもむろに失敗。
両腕で翻弄→片腕で引き寄せるという流れなのに、先に引き寄せてしまった。
一瞬止まった後、無理矢理翻弄の振りに。慌ててついていこうとするパク。とても変。
ただでさえ動きでは見せ場ないんだから、せめて振りは覚えててくれ…。

そしてもう一つの「悪夢」…それは夜公演。
舞台のクライマックスに「悪夢」という場面があります。
皇帝フランツが妻であるエリザベートを奪われまいと死神トートと対決する場面です。
これこそまさに「悪夢」というものを見せてもらった。ベストキャストに感謝。
素晴らしかったのは鈴木のフランツ。今までは最初から最後まで「傀儡皇帝」でしかなかった彼でしたが、 皇后との決別、皇太子の裏切りとその死を乗り越えて凄みを増してゆく様がきちんと描かれており、 最後の「悪夢」で爆発します。
帝劇ではコーラスにかき消されて何言ってるか分からなかったフランツの声が、 劇場中に響き渡ったのです。やればできるじゃん、鈴木…!
どんなシーンでもサクサク歩いてたので名付けた「サクサク綜馬」のあだ名ではもう呼べない。
浦井のルドルフは体型とダンスでも優位に立っているのに、更に演技まで良くなってました。
母であるエリザベートに見捨てられた後、涙があふれて声が出せずに一度深くうなだれ、 やっと顔を上げ、うつろに前を向いて「…ママも僕を見捨てるんだね…」この流れは凄かった。
そこにトートが彼を追い詰めるべく現れるわけですが、これがまた凄かった。
中央のドアから登場、マントをルドルフに向かって覆い被せるように翻す。
逃げようとするルドルフにあっという間に追いつき、一気に追い詰めて死へ誘う。
こんなん来たら死にものぐるいで逃げるよと言いたくなる怖さ。
オペラグラスで見てた友人が心底怯えてました。
歌も着実に上手くなっているし、演技もきっちり磨き掛けてきてるし。
山口はどうして歌しか磨く気ないんだちきしょうもったいない。(もう愚痴でしかない)
やる気のあるキャストがやっていると、他のキャストもみんな引っ張られて良くなるようで、 歌のつらそうだった一路も夜の方が格段に出来が良かった。 アンサンブルもみんな良かったし、お客さんも心からスタンディングオベーションしてました。
昼は帰ろうとしたら幕が上がったので立ってた人がほとんどでした。私たちも含めて。

ここに来て完全に差がついてしまったダブルキャスト。
今の状態で再CD化してくれたら内野版も買うのになぁ、というくらい出来がよいです。
(「も」なのがやはり歌では弱いことの現れではあるが)
本心では内野・鈴木・浦井でDVD化して欲しいわけですが、 万が一内野・パクとかになったら泣くに泣けないので脳内再生で我慢します。

そんなわけで今、母は…

大阪公演のチケットを買おうとしています。
お金ないんだってばーーーーーーー(虚しい悲鳴)
…いや、行くけどね。(あーあ)

|

« ばけものクラブへようこそ | トップページ | LUK=??? »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 中日劇場公演の悪夢:

« ばけものクラブへようこそ | トップページ | LUK=??? »